久しぶりの取説ダンディです。 緊急事態宣言解除後初の今回は、前回の予告通り、『ニコン F2 フォトミックS』です。
発売は1973年。ニコンF2にフォトミックファインダーDP-2を搭載したモデルとなります。 F2フォトミックに搭載されていたフォトミックファインダーDP-1の露出表示が指針式だったのに対し、DP-2はLED方式。露出計の感度も低照度側に拡大されており、夜間や室内、夕暮れ時などでの撮影に強くなっています。
また、モーター駆動で直接絞りリングを回すことでシャッター優先EEにしてしまおうという、暴力的なまでの力業を実現させる珍品「EEコントロールユニット DS-1」が装着できることでも知られています。
では、ニコンF2フォトミックSのダンディを見てみましょう。

…むむっ、これはっ!

…もしや!?

むかえました。頂点です。
これまで見てきたように、ニコンのダンディは、なんとも微妙な感じの方が多いですが、ここで、そのピークをむかえた感。
ニコンF2が、ニコンMF一眼レフの頂点と言われるように。 EEコントロールユニットDS-1が、数あるニコンのカメラアクセサリーの中でも珍品中の珍品と言われるように。 ニコンの取説ダンデイのピークはここだと言っても過言ではないと思われます。
ニコンF2フォトミックSの発売から数年の後、70年代の後半になると、ニコンにとって一大転換期となるニッコールレンズのAi化が始まり、絞り連動が、それまでのカニ爪式から、自動的に開放絞り値をカメラへ伝達するAi(露出計連動ガイド方式)へ変化。 それにともない、ファインダー、そしてカメラ自体がAi方式によるEE化へと大きく舵が切られることとなります。 70年代の中盤は、ニコンにとってひとつの大きな分岐点であり、ピークであったと言えます。
今のこのご時世も、人類にとっての一大転換期、分岐点かもしれません。 人類をとりまく様々なことが、ピークをむかえ、変化することを強いられているのかもしれません。

鳩に餌。鳩が密ですよ!気をつけて!!