中判カメラには多くの人気機種がありますが、現在まで最も高い人気と羨望を集め続けている中判カメラといえば、このカメラではないでしょうか。
荒木経惟や石川直樹、金村修など、名だたる有名カメラマンが愛用していることでもよく知られています。
発売は1979年(発表はその前年)。カメラ販売や卸しを手がけ、家電量販店「カメラのドイ」を展開していた株式会社ドイ・インターナショナルが、ドイツの老舗カメラメーカー・プラウベル社を買収したことにより生まれました。
中判でレンジファインダー搭載、タスキによる折りたたみ、レンズはニッコールレンズ。
プラウベルの伝統と日本の技術・デザインが融合したこのカメラは、他のカメラにない、シンプルかつ独特なスタイリングを持っています。
そんなマキナ67のエモいポイントはここ!
見るからに良い写りをしてくれそうなレンズですね。
でもレンズではありません。さらに近づきます。
ここ。名前です。「マキナ」という名前。
マキナという名は、プラウベル社が戦前から自社のカメラにつけていた名で、ラテン語で「機械」という意味だそうです。
しかし、その意味や由来は脇へ退けておきます。
日本語っぽいんです。
漢字を当てて、容易に日本語へ変換できてしまいそうな、その語感。
人名にありそうだったり、地名や駅名やバス停にもありそうな、日本語っぽさ。
一文字消せば「まき」、「きな」。一文字変えれば、「粋な」、「浮き名」、「マキタ」、「まきの」、「撒き餌」などなど、いくらでも日本語に変化させることが可能。
『マキナ、部活やめるってよ』…ほらほら、違和感なし。
プラウベル マキナ67のエモいポイントは、間違いなくその名前。
異論は認めます。