M4/3機の強い味方!MFレンズ「サムヤン フィッシュアイ 7.5mm f3.5」

軽量・コンパクトなマイクロフォーサーズカメラに最近ハマっている担当です。
マイクロフォーサーズカメラはセンサーの大きさ的に焦点距離を2倍に換算しなければならないため、広角が苦手と言われます。
また、広角域の純正ズームレンズや単焦点レンズは非常にクオリティの高い反面やはり価格も比例してしまい、気軽に持つことも少し躊躇してしまう方もいらっしゃるかも知れません。

そこで非純正、いわゆる「サードパーティ」レンズに着目して試してみました。
今回は韓国メーカー「SAMYANG」のフィッシュアイレンズ、「7.5mm f3.5」の試写です。
こちらのフィッシュアイレンズは対角線魚眼レンズのため、四隅が欠ける事なく画面いっぱいに映すことができます。
レンズ構成は7群9枚の6枚羽根とお手頃価格とは思えぬ贅沢なスペックです。

まずは外観から。
装着例はパナソニック LUMIX G5です。

m4/3機用の単焦点レンズとしてはやや大柄に感じますが、フィッシュアイレンズとしては比較的コンパクトで操作はしやすいのではないでしょうか。
今回はシルバーの個体ですが、ブラックと2色展開のようです。(シルバーはどことなくウルトラマンみたいな色味で愛着が湧きます)

鏡胴は焼き付けでは無く塗装のようです。こちらの個体はややベタついていましたが、少し拭いたらだいぶ良くなりました。
距離指標や絞り指標は印刷みたいで、拭いてる内に消えてしまいそうで少し心配です。

花形フードは一体のため取り外せません。各種フィルターやスナップオンキャップは装着が厳しいと思います。
付属の純正キャップはロック機構が搭載されているため、とても快適に使用できます。

そしてこのレンズの特徴はマニュアルフォーカス。そう、オートフォーカスでは無いので自分でピントリングを回してピントを合わせる必要があります。
慣れていない方は躊躇うかも知れませんが、超広角レンズは被写界深度が深いものが多いので日中などはf8〜11あたりで撮影するとほぼパンフォーカスでの撮影が可能です。

ではここから試写結果です。
カメラはパナソニック LUMIXシリーズ を使用しました。
jpegにて撮影、ブログ用にサイズを調整してます。

最短撮影距離はなんと、0.09m!
レンズの目と鼻の先まで近づけてしまいます。
どことなくノーラン作品に出てきそうな雰囲気だったので一枚。
道幅では体感1.5mも無いような小路です。のぼり含めて全体を収められるのはフィッシュアイならでは。シャープネスも非常に優秀に感じます。
お洒落でカラフルな壁画も鮮やかに再現されています。普段遣いの感覚でレンズを保持するとご覧の通り指が映り込んでしまいます。
陽が落ちてからの一枚。光源はややフレアっぽいものの、現代のレンズらしくかなり解像感は高く感じました。
かなりパースの効いた写真です。極端な遠近感を楽しむのにはもちろん、後ろに退けないスペースの時にも活かせそうです。

【まとめ】
手軽に超広角を試すのにもってこいのレンズに感じました。
ハイスペックなレンズに比べややチープな質感に感じられる方もいるかも知れませんが、写りは非常に真面目に作られている印象を受けました。
先述の通りマニュアルフォーカスがネックに感じる方もいるかも知れません。
ただ、個人的にはカメラのピント拡大機能を使用することでかなり正確にピントを追い込むことが出来るため、細かなピント合わせも比較的容易に行えました。
レンズ単体の重量も約190gと非常に軽量で、「サブで持ち歩くのもアリかな~」と思わせてくれました。
M4/3ユーザーの皆様、普段と一味違う味付けの写真を考えている方には刺激になるのでは無いでしょうか?