台北写真記(Nikon FE2編)

先日掲載したGRⅢ編と同時に、フィルム一眼レフ“Nikon FE2”にNikkorレンズの「Ai50/1.8S」と「Ai35/2.8」でも撮影してきましたので、その写真のご紹介です。
うまく映っているか?空港のX線の影響は無いか?仕上がりまでハラハラドキドキな日々を過ごしましたが、無事に戻ってきてくれました。

フィルムはカラーネガフィルム「フジフイルムスペリアプレミアム400」とモノクロフィルム「イルフォードHP5」、「ケントメア400」を使用しました。

Nikon FE2は絞り優先AE搭載で、撮影者が絞り値を決めたら適正シャッタースピードはカメラが決めてくれるのでテンポよく軽快に撮影が出来ました。

まずはカラーネガフィルムの“スペリアプレミアム400”から。
使用レンズは“Ai50/1.8S”です。
小型軽量なのに加え、開放時の自然なボケ味が気に入っています。

※掲載画像はブログ用にリサイズしてます。

前記事と同じく台北相機街の看板を。
看板がフィルム調になっているのがオシャレですね。
台湾はバイクの利用率がとても高く、至る所に駐輪されていました。
こんな味わい深い路地裏の宝庫です。日本語表記の看板も頻繁に見かけます。
この建物は果たして幾度の入れ替わりを経験してきたのでしょう?

続いてはモノクロフィルム「イルフォード HP5」にて撮影した写真です。
ISO400でこちらも使いやすいフィルムです。
レンズは“Ai 35/2.8”を付けました。

台北市のバス。日本と違い自分で乗降の意思を示さないとバス停を通り過ぎて行ってしまいます。
南京東路は非常にモダンなビルが彩る大通りでした。
…おや?
歴史を感じる理髪店。
商店の通路を抜けたら目の前が寧夏夜市です。
台湾は比較的温暖な気候で、この日も1月なのに夜の気温は15度前後と暖かめで、屋外で座って食べる方もいらっしゃいました。
寧夏夜市は屋台が有名ですが、歩道沿いの店舗も非常に賑わっていました。

日は変わって翌日。
九份では“ケントメア400”を詰めました。
筆者は初めて使うフィルムです。はたしてどんな写りなのでしょう。
レンズは“Ai50/1.8S”を使用しています。

開放付近だとコントラストの落ち着いた非常に柔らかい描写に感じますね。レトロな被写体と相性がよさそうです。
九份を遠くから。コントラストは低めですが、その分階調が豊かかもしれません。
路地裏も何だか懐かしみの感じる暖かい雰囲気に収められました。
金鉱事業が盛んだったころを讃える記念碑があり、歴史に触れることが出来ます。レンズの個体差か、光源ゴーストの形が独特になりました。
F4 程に絞って撮影すると、かなり画が締まりました。f8まで絞るとシャープな写真が望めそうです。
別角度からもう一枚。提灯の柔らかなボケ味で看板のシャープさが引き立ちます。

【まとめ】
フィルムが持つ質感ととても相性の良い街並みが満載なので、とても味のある写真が仕上がりました。
どのフィルムもそれぞれの粒状感がスパイスとなって、雰囲気のある描写になったと思います。
九份の写真もカラーはデジタル、モノクロはフィルムとそれぞれ違う良さの描写を味わえたと思います。
心配していた空港のX線かぶりも特に影響が無いようで安心しましたが、“ISO1600”以下のフィルムは問答無用で通されてしまうみたいなので、高感度フィルムやカーボン膜を除去したフィルムだともしかしたら影響が出てしまうかもしれません。
今回フィルムは3本使用しましたが、すべてがフォトジェニックに感じ、とてもじゃないけど足りませんでした。
次回は倍ほど準備していきたいと思います。
(げ、現像代が……)