いつの時代もカメラ用レンズはf値が明るいレンズが求められています。
ライカではノクティルクス、キヤノンではf0.95、ツァイスではf1.5など明るい光学レンズの開発は常に写真界に革命を起こしてきました。
では、f値の暗いレンズは性能が低いのか?
担当は決してそんなことは無いと信じます。
特にf値が暗くてもファインダーが暗くならない、シャッタースピードが低速にならないように設定できるデジタル一眼の登場したからこそ、再評価されるレンズもあると思っています。
今回は東京光学が製造したL39マウント用レンズ「50㎜ f3.5固定鏡胴」の試写です。
このレンズは昭和光機製のカメラ「レオタックスK」用に用意されたレンズの為、K型とも呼ばれるようです。

かなり独特な造形です。見た目のわりに軽いのはアルミなどの軽金属なのでしょうか?

距離はfeet表記です。絞りはクリックがあるため、いつの間にかズレてた!ってことは少ないかと。

前期と後期が存在しており、銘板で見分けられます。
正面からみてレンズ名がフィルターねじ内側にやや斜めに付いているのが前期で、フィルターネジ外側に正面に付いているのが後期型のようです。
今回の個体は前期型みたいですね。

レンズ構成は3群4枚のエルマー型。絞り輪が横に付いている沈胴型のTopcor 50/3.5のテッサー型とは違いますね。
鏡胴内もマウント側はほぼ空洞になっています。
ではここから撮影結果です。
今回はフルサイズミラーレス「Nikon Zf」と以前「Canon ⅡD改」で撮影した写真を共に掲載します。
いわゆるコストダウンレンズといわれたこのレンズの写りやいかに…
まずはニコンZfでの試写から。
jpeg、STDで絞り優先モードです。掲載用にリサイズしています。

f値が控えめのため、開放でもピントの合う幅が広く感じますね。花の発色や壁の質感が非常によく出ていると思います。

距離感の作り方によってはここまでボケを作ることも出来ました。嫌味の無い素直なボケに見えて好印象です。

少ししなびちゃいましたが、淡い黄色の花をパシャリ。最短撮影距離が約1mなのでそこまで寄れませんでしたが、かえって周りの緑も広く撮ることが出来ました。

ニコンZfの画像処理エンジンの優秀さもあるのか、みたままの色の再現度に驚きました。また鈴の金属感がここまで表現できるという性能に思わず息をのみます。
続いてはレンジファインダーカメラ「キヤノン 2D改」で撮影しました。
夜にスナップ撮影した写真ばかりです。
フィルムはフジフイルム業務用100。
全て1/30、f4で撮影しました。

4枚玉のとてもヌケのいい写りになりました。解像度も舶来レンズに決して劣ってないように感じます。

暗部にフィルムならではの粒状感は出ていますが、シャープネスは中々優秀なのではないでしょうか。

夜の雰囲気に映える玉ボケも非常に綺麗に出ていると思います。
【まとめ】
さすが東京光学!廉価版の位置づけのレンズでも全く引けを取らない描写力でした。
特にピントが合ったところの解像感、発色の鮮やかさは思わず見入ってしまいました。
レンズ越しに構図を見ないレンジファインダーカメラはもちろん、見やすい明るさに調整できるミラーレス一眼での使用にも十分真価を発揮できる、そんなレンズに感じました。
一般的なレンズに比べるとやや独特な風貌ですが、
どんなレンズとも似ていない、個性派デザインのレンズをお探しの方にもいかがでしょう?
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