『女王』。
このカメラはかつて、マニアの間でそう呼ばれていました。
レンズ交換式一眼レフでありながら、その最大の特徴といってもいいペンタプリズム部の出っ張りのない、フラットなトップカバー。左肩にある花文字の「F」の刻印。キレの良いシャッター。そして、ハーフ判。
シックで、エレガントで、パーフェクト。
現在でも根強い人気があるのも、頷けます。
そんなオリンパス PEN Fのエモいポイントはここ!
見た目全体が、すでにエモいんですけどね。
裏返しちゃいます。
で、ここ。接眼部のパーツ。
このパーツだけ樹脂製なのです。ここ以外は、ほぼほぼ金属製。
目が当たる部分なので、樹脂製にしたのでしょうか。目が当たるなら、金属より樹脂の方がはるかに感触がいいですね。
その一方、割れやすくもあります。実際、割れてしまって一部が欠損している個体もしばしば見かけます。
現在ならば、感触の良さと堅牢さを兼ね備えた素材で作るのでしょうが、このカメラが製造発売された1960年代では、樹脂製にすること以外に最良の選択はなかったものと思われます。
女王の優しさと脆さです。
オリンパスPEN Fのエモいポイントは、樹脂製接眼パーツ。
異論は認めます。