これからフィルムカメラを始めたい人、サブに一台欲しいけど軽量なのが良いなという人。
そんな方に1995年発売のフィルム一眼レフ「Nikon FM10」はいかがでしょうか。
機械式一眼レフのFMシリーズ最終モデルがこのFM10です。ニコン銘ですがいわゆるOEMモデルのカメラで、様々なメーカーで「兄弟機」を見かけることができます。
ですが決して手を抜いているわけでなく、フィルムカメラ、一眼レフカメラの魅力を十分に楽しめるモデルになっています。
少し丸みを帯びたデザインに右手部には凸グリップが付いているのでカメラの保持がしやすいです。
ボディカラーや縦に伸びる真紅のラインなど、同社の名機ニコンF3を意識しているように感じられます。
プラスティックボディですが骨格は金属なので、意外と剛性はしっかりとしています。
背面は非常にスッキリしています。メモホルダーは装備されていませんが、パトローネ確認用の小窓が付いています。
シャッター速はB.1〜1/2000秒。とても充実してます。巻き上げレバーの右の黒い突起は多重露光レバーで、いろいろな写真表現も可能です。
兄弟モデルの電子シャッター機「FE10」と違い機械式シャッターなので、電池が切れてもシャッターが切れるのが頼もしいです。
巻き上げレバーを起こすと内臓の露出計がON、同時にシャッターボタンの下に潜り込んでいたシャッターロックが外れます。
つまり巻き上げレバーを起こさないとシャッターも切れないので注意が必要ですね。
このカメラに限りませんが、左目が利き目の方はレバーが右目に刺さらないように気をつけてください。
露出計連動レバーは固定式なので非Aiレンズは使えませんが、Aiレンズのバラエティも豊富にあるので、それほど不安は無いかなと思います。
もしレンズが対応しているか分からない時は店員さんに聞くと優しく教えてくれますので安心ですよ。
レンズ脱着指標の横のボタンは露出計作動ボタン。ですが、シャッター半押しすれば作動するのであまり使わないかも…。
シリーズのお兄さんモデル「FM2」との2ショット。プラスティックボディにロゴは印刷など、何かと廉価品の評価が前面に出やすいFM10ですが、カバンに入れていても気にならない軽量ボディに精度の高い露出計や小気味良いシャッター感など、あらゆる魅力がぎっしり詰まったカメラだと思います。
写真の「露出」を勉強するのにぴったりなニコンFM10。フルマニュアルな軽快カメラで文字通り「カメラを操作して写真を撮る」事を楽しんで頂きたいです。
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