フィルムカメラを本格的に始めてみたいという方にまずおすすめしたいのは「一眼レフカメラ」、特にピントも自分で合わせるMF(マニュアルフォーカス)一眼です。
“一眼レフ”とは聞いたことがあるものの、漠然としか分からない方に簡単に説明すると
“レンズを通して覗いた光景をそのまま写真にする”カメラというタイプです。
レンズに写ったものがカメラに搭載されているミラー(鏡)に反射してファインダー(覗き穴)越しに見ることが出来ます。
一眼レフという名称もミラーの反射“レフレックス”を利用しているところから来ています。
現在主流のデジタル一眼レフも機構的には同じで、フィルムに当たる部分がセンサーになっています。
逆にミラーレス一眼はこのミラーを取っ払っちゃって、レンズを通した画像をセンサーで直接記録する、といったイメージでしょうか。
ライカなどのレンジファインダーカメラ、ローライ35などの目測式カメラと違い直接レンズ越しに被写体を見れるので、ファインダーと実際に撮影できる構図に差がありません。
また、より遠くの被写体を撮影できる“望遠レンズ”や花など目いっぱいまで近づける“マクロレンズ”といった専門的な撮影にも簡単に対応できるシステムが揃っています。
こういった性能は、基本的に素通しファインダーのレンジファインダー機では苦手とするところがあるので、オールマイティに活躍してくれます。
ここまで長所を挙げてきましたが、短所も勿論存在します。
ひとつは、ミラーが入っていることでサイズがレンジファインダーカメラに比べて大きくなってしまうこと。
レンズタイプにもよりますが、レンズの大きさもかなり差があります。
次はレリーズの際のミラーの昇降による「ミラーショック」と「ブラックアウト」です。
さきほど被写体をレンズを通して鏡に反射させて覗けると言いましたが、シャッターを切ったときにシャッター幕が開くと同時にこのミラーが跳ね上がり被写体をフィルムに焼き付けます。
その時の衝撃で写真がブレてしまうことがあります。
これが「ミラーショック」です。
特にシャッター速度が遅い時ほど影響を受けやすいので注意が必要です。
そして「ブラックアウト」。
一眼レフの構造上、シャッターを切ってミラーが上がってからまた降りて来るまでファインダー内が真っ黒になります。これが「ブラックアウト」です。
ミラーが上がっている時間はファインダーに何も映らないので、その間被写体がどんな状態か分からないということがあげられます。
また一眼レフの中には、シャッターを切った後に巻き上げないとミラーが降りてこない機種もあるので注意してください。(比較的古い機種に見られます)
と、一眼レフの苦手なところをご紹介しましたが、その短所が気にならないほど撮影の幅に広く対応できるので、「具体的に何を撮っていきたいのかまだ決まっていない」方にも非常にお勧めできるタイプだと思います。
最後に、初心者の方にも触りやすい一眼レフを何機種かご紹介していきます。
【ミノルタ SR-101】
【オリンパス OM-1】
【ニコン New FM2】
上記のカメラは電池が無くても(露出計は使えなくなるけど)撮影可能な「機械式シャッター機」でした。
次は電池を使用することで“自動露出機能”が撮影の手助けをしてくれる「電子シャッター機」をご紹介します。
【キヤノン AE-1】
【ニコン FE】
以上、おすすめ一眼レフのご案内でした。
皆様の琴線に触れる一台はありましたでしょうか?
予算やコンディションをお店の方と相談して長年付き合えるパートナーを是非見つけてあげてください。
フィルムカメラならではの金属の質感、シャッターの感触などをお楽しみいただければと思います。
【一眼レフカメラ関連商品】
・ニコン NEW FM2/T (A2579)
・オリンパス OM-4Ti ブラック (A2385)
・コンタックスS2 60周年 (A1917)
・ニコン Ai-S 35/2.8(A1545)
・オリンパス OM 50/1.4(K0440)
・コンタックス プラナー50/1.4 AEJ (A0926)