東京光学と聞くと何かと反応してしまう担当ですが、ようやく使用する機会に恵まれました。
1973年に同社製一眼レフ「TOPCON SUPER DM」と同時にデビューしたレンズ「RE GN トプコール 50mm f1.4」です。
東京光学といえば「RE AUTO トプコール 58㎜ f1.4」があまりにも有名なため他のREマウントレンズがあまりスポットを浴びることが少ないのですが、こちらも製造数が少なめな一本。中々試写をするタイミングが無く今回満を持しての巡り合わせです。
ご存じの方には硝材に放射性物質を使った「アトムレンズ」としても有名ですが、東京光学初のマルチコート採用レンズでもあります。

同時発売の「スーパーDM」&オートワインダーSと集合写真。もともとスーパーDM用として発売されただけに非常にマッチしていますね。

トプコンの一眼レフはシャッターが前面に配置してあるのが特徴で、(一部例外アリ)グリップも付いているワインダーはシャッターの安定性にも一役買っています。
(この個体は通電するけどうまく作動しないので今回はただのグリップ代わりに…)

今回の主役です。オレンジのMは“マルチコート”採用の目印のようです。

こちらが“GN”銘たるゆえんのガイドナンバー連動レバーです。
絞りリングとピントリングを連結させて、距離によって絞りを連動調整させ、ストロボ使用の際に露出オーバーを防ぐものです。

GN連動機構のため通常のトプコールレンズとフォーカスリングの方向が逆に!
ここが一番慣れが要るところでした。
最短撮影距離は40㎝と十分ですね。

使用フィルムはフジフイルムのスピードフィルム400です。
今まで仕上がりを見るたびにワクワクさせてくれるトプコールレンズ。
はたして今回はどんな写りをしてくれるのでしょうか?

まずは開放での一枚。四隅が落ち込み雰囲気のでた写真になりました。中央の被写体の解像力はさすがの一言。

f4まで絞ると全体的にまとまってきましたが、後ろボケもなだらかでいい感じです。

同じく開放で。ハイキーのところは少し滲んでますが、悪さをせず演出に一役買ってくれました。

こちらもf4ほどまで絞ってみました。瓶や地面の質感がとても生々しく、50年近くのレンズということを忘れかけてしまいます。

黄色の発色が鮮やかな主役を引き立てる写りです。後ろの葉がボケてしまうほど被写界深度の浅さを感じさせます。

少しアンダー目のためか粒状感が目立っていますが、繊細な光と影を細部までキチンと表現出来ているのは脱帽です。
標識の赤もしっかり出ていますね。

近頃は雨が降らず少しお疲れな花ですが、キレイな色だったのでつい一枚。奥の花はボケてしまいましたが、優しいピンク色は収められました。
【まとめ】
マルチコートトプコールを堪能できたレンズでした。
今回の個体は少し黄変していたので影響を心配したのですが、写真を見る限り大きく悪さはしていないようなので安心しました。
(DP屋さんによって少し調整をしていただいたのかもしれませんが…)
開放のシネマティックな写りと少し絞り込んだ全体がスッキリした写り、一本で二粒の味を楽しめるお得なレンズでした。
トプコン純正のボディはもちろん、ミラーレス一眼にアダプターを付けて使用するのにもおススメです。
