【初心者向け】これからフィルムカメラを始める方へ。〜フィルム編〜

初心者の方向けの記事を掲載、今回はフィルムについてです。

現代のデジタルカメラ(スマホ含む)は基本的に一台の中に色や感度の設定が出来るものがほとんどですが、フィルムカメラは原則として途中でフィルムの変更が効きません。
途中でフィルムを交換するには、一度全て巻き戻して入れ直す必要があるので、枚数・感度・色など一度装填したら撮り終わるまで同じ設定のままになります。
中には途中で巻き戻してあとでまた装填して続きから使う猛者もいますが、ベロ出し(先端出し)の必要やコマかぶり(隣の写真同士が重なる失敗)などのリスクがあるので止めておいた方が無難かと思います。

デジタルカメラは内部のセンサーで画像データを記録していきますが、フィルムカメラは生のフィルムに等間隔でレンズを通して光(映像)を焼き付ける事で撮影していき、そのフィルムを現像作業によってフィルムに撮影した画像を浮かび上がらせていきます。
なので、
撮り終わってすぐ裏蓋を開けても撮影したコマは確認出来ないから開けない
撮影前にパトローネ(フィルム収納筒)からフィルムを全部引っ張り出さない
つまり現像前のフィルムに光を当てないように注意が必要です。

【フィルムの識別】
一本のフィルムには感度枚数の種類の表記があります。

感度はISO感度、つまり明るさに対する許容範囲です。数字が小さければ暗所は苦手ですがきめ細やかな画質が、数字が大きければザラつくものの暗所に比較的強い…といった長所・短所があります。

こちらのフィルムは低感度のISO 100です。

こちらは高感度のISO 800です。

応用としてISO感度が低いフィルムはレンズ開放付近で撮影しやすい(明所でボケを生かした描写が作りやすい)、
感度が高いフィルムはシャッターを高速で切りやすいので手ブレしにくい
等のメリットもあります。

枚数は一本のフィルムで撮影できる上限数です。それぞれ24枚・36枚などと分けられ、撮影可能枚数と値段が変わっていきます。

は、もちろん撮影できる色の種類です。一般的に色付きはカラーフィルム、白黒はモノクロフィルムと呼ばれます。モノクロはモノクロでしか撮影出来ませんが、カラーは現像後“モノクロ風”としてプリントすることも可能です。
またカラーフィルムには発色やエフェクトなど、様々な種類が用意されています。
モノクロは単色でしか撮影出来ませんが、コントラストの濃淡やISO8〜3200といった感度のバリエーションが豊かなのが特徴です。

上記の例だと富士フィルム製ISO感度は100、24枚撮りのカラーネガフィルム
ということになります。

【有効期限】
フィルムは生物のため、個々に期限が設けられています。
期限が切れたら即使えなくなってしまうわけではありませんが、劣化が進んでいきます。(保管の仕方にも左右されます。)
フィルム本来の描写を楽しむために、できる限り期限内で現像まで行うことを推奨します。
※フィルム自体に期限の記載はありません。フィルムの箱にのみ表記されているので、ご注意ください!

他にDXコード(フィルム自動認識コード)や現像プロセスの表記もありますが、今回は割愛します。

選び方としては
晴れた屋外はISO100か200
室内や暗所(日陰、夕方)は400か800
を目安に使い分けてみて練習していただくと使いやすいかと思います。(※逆の状況で使えないということではありません!夜間にISO 100のフィルムで撮影をすることも可能です!)

上記のフィルムでは特にISO 400が万能で、朝から夕方までカメラを選ばずオールマイティに対応してくれ、露出の失敗も少ないことから最初はISO 400のフィルムで慣れていただくのがオススメかなと思います。

今回はフィルムについて書いてみました。
フィルムは何を買えば良いのか悩んでいる方の参考になれれば幸いです。