野ばらの名前が『イレーヌ』と言う訳ではありません。野ばらの透明感のある淡いピンク色の花びらを見るとルノアールの『可愛いイレーヌ』を思い出します。私にとっては初恋の絵画です。
『野ばら』と言えばゲーテの詩で有名な二つのメロディーが蘇ります。歌いやすいヴェルナー、芸術色の濃いシューベルト。途中でこんがらがってしまう私ですが……
この詩はたくさんの作曲家に好まれ、曲数も二桁以上存在することを初めて知りました。大好きなブラームスやシューマンもその一人のようです。今日の私はソワソワと落ち着きを失っています。
青春時代、野ばらを見つめるだけで折るという行動さえ頭に浮かばない私でしたが心はなぜか傷だらけの日々だったのを思い出します。