フィルム試写「YASHICA RUBY 60s」

昨年登場したヤシカフィルム。その中の一種「RUBY 60s」の試写を行ってきました!
使いやすいISO400&24枚撮り仕様で、ハーフ判でも48枚撮れるバランスの良い仕上がりです。

今回のカメラはオリンパスペンより少し珍しめの一台、1962年販売のハーフカメラ“YASHICA 72-E”です!
※冒頭の書籍には本カメラの記事はありません。あくまでオブジェでございます。

いかにもカメラという出で立ちのクラシカルなデザインです。ピント合わせは目測式で、感覚でピント目盛を合わせる必要があります。

上部から。露出計とシャッターボタンのみの非常にシンプルな設計です。

底部。巻き戻しクランクに手動フィルムカウンター、巻き戻し解除ボタンと上部に比べ賑やかです。

シャッター速と絞り。間にはLV値を示す小窓があり、以前ご紹介したオリンパス ペンDと同様にLV方式の露出計が付いていますね。

背面。penでは右側上部に付いていた巻上ノブがヤシカ72-Eでは左下に搭載されていますね。どことなくオシャレです。ファインダー横のノブはISO感度ダイヤルです。

初代オリンパスペンとの比較。同じハーフカメラということもあってか非常に似た佇まい。初代PENの誕生が1959年ということなので、よほどハーフカメラ界への影響が大きかったのだと想像できますね。

では、試写の結果です。
今回は現像&補正なしでお願いしました

ハーフサイズということもあってか、とても粒状感の感じられる描写です。

ザラツキが目立ちますが、決して解像度は低くなく、どこかノスタルジックな描写はザ・フィルム!という味わいです。

色ノリはしっかりと出ていて、かといって派手になりすぎない絶妙なところに感じました。

レンズ構成は3群4枚。テッサータイプのシャープさはどこかレトロな一枚の中にも発揮されているように思います。

バルブ機能が付いているため、こういった撮影も楽しめちゃいます。三脚&レリーズで、動かしちゃわないようご注意を。

【まとめ】
ハーフ判ということもあってか引き伸ばした時の粒状感がなんともレトロな印象のフィルムでした。
また今回使用したヤシカ72-Eのレンズコンディションも影響あるかもしれませんが、デジカメなどのいわゆる“キレイな写り”に見慣れた方には余計に新鮮に見えるのではないでしょうか?
また今回のカメラはフィルムカウンターが故障しており、オアシスを求めて砂漠をさまよう旅人よろしく、48枚をいつ撮り終わるか分からない旅でした…(24枚撮りでよかった笑)
シャッター速が最高1/250までというのもISO400のフィルムには少し不利だったかも知れません。ISO100や200がとても相性よさそうでした。
ネオ昭和をイメージしたい方は本フィルムをハーフカメラで使うのもオススメです。
逆にしっかりとした写真を撮影したい方には、フルサイズのカメラが良いかもしれませんね。
あと、このフィルムにはDXコードがありません。使う予定のカメラが手動設定に対応しているか確認いただいた方が安心ですね。

【おまけ】
油断して、アンダー&ピンぼけ写真が出来てしまいました…。
こんな失敗が出来るのもフィルムならでは…かな?