【初心者向け】これからフィルムカメラを始める方へ

フィルムカメラに、フィルムの独特な描写に魅せられて始められた方、この世界にようこそいらっしゃしました。

興味はあるけど難しそうで始めるのを躊躇っている方、使い始めたけどフィルム交換は店員さんに手伝ってもらっている方にも何かお役に立てるように、注意点をいくつかピックアップしてみました。

【フィルム装填は確実に巻けているか確認】

フィルムの装填が確実に出来ているか確認をしましょう。差し込みすぎて反対からはみ出していたり、歯車にフィルムの穴はちゃんとはまっていないとフィルムやカメラの破損になる可能性があるので、十分に注意しながら巻き上げましょう。
自動給送タイプのカメラは失敗が少ないですが、巻取が失敗する可能性もあるので、焦らずしっかりと確認しましょう。

○巻き上げスプールにフィルムが一周巻かれて、歯車にも穴がしっかりとはまっています。
×巻き上げスプールからフィルムがはみ出し、歯車にもフィルムが引っ掛かっていません。

【撮り終わるまでフィルム室は開けない】

フィルムは光に反応する道具です。フィルムを装填してから1〜2回空シャッターを切るのは、最初に出ていた先端が光に当たってしまっているので、感光した部分を巻き取る為の作業です。カウンターが0(若しくは1)になってからスタートするのはその為です。
撮影が終わったらその場で裏蓋を開けてしまわず、カメラ内でキチンと巻き戻し終わってから開けましょう。

×ダメ、ゼッタイ。
開けたら、こうなるで。

【シャッターには触らない】

シャッターはカメラの中でも、最重要と言える核心部分です。完全な遮光状態のカメラ内に一瞬の光を当ててフィルムに像を焼き付けます。ここに異常があると写真にも影響が出てしまうので、触らないように。
特にフィルム装填の際が指が接近しやすいので要注意です。

遊びで指を入れるなどもっての外。

【ミラーも出来れば触らない】

一眼レフのミラーなどに付いてしまったゴミやホコリ。出来るだけ綺麗に拭き上げたいのが心情です。でももしキズや汚れが広がってしまった場合、最悪修復不可能なケースも。ミラーの汚れは写真に影響しないことが多いので、よほどのもので無ければ、ブロアーで飛ばすくらいにしておいた方が良さそうです。
どうしても気になる時はカメラ店などに相談してからでも遅くはないかと思います。

私はこれで愛機に一生物の傷をつけてしまいました…

【可能枚数以上は巻き上げない。】

フィルムにはそれぞれ、24枚や36枚といった撮影可能枚数が決まっています。個体差や装填方法によっては1枚余分に撮れたり、逆に1枚足りず上限に達してしまう事もあります。ただ巻き上げ途中で上限になったときに無理に巻き上げてしまうと、フィルムの破断やカメラが破損する場合もあるので、基本的には撮影可能枚数に達した時には潔く巻き取りましょう。

上限近くになったらゆっくり巻き上げましょう。
カメラによっては、使用しているフィルムを忘れないように、フィルムのパッケージを差し込めるホルダーが付いています。

【巻き戻しボタンのタイプを間違えない】

35ミリカメラは撮り終わったらパトローネ(フィルムが収納されている筒)に巻き戻す必要があります。その際に巻き上げ機構を解除しないと巻き取れません。
歯車が巻き上げ用に固定されたまま巻き戻そうとするとフィルムが引きちぎれてしまう危険性があるので、歯車をフリーにすることで巻き戻すことができます。

penシリーズも全て同じじゃありません。

このボタンは大体のカメラはボディ底面にありますが、機種によって本当に形も位置も様々で、ボディ前面にあるタイプ・上部にあるタイプ・裏蓋分離ノブに組み込まれたタイプなどもあります。さらにボタン式でも、一度押したらずっと引っ込むタイプと押している間しか巻き戻せないタイプなどがある為、お持ちのカメラはどのタイプかしっかりと確認しましょう。

【まとめ】

何個かピックアップしてみました。全部に気をつけるのは大変そうに見えますが一個一個はとても簡単で、使い続けているうちに体が覚えていくものばかりです。さらには慣れている人でも上記以外の失敗をすることがあります。
ですので、あまり身構えることなくリラックスしてまずはカメラと向き合ってもらえたらと思います。
最初はカメラに触るのが少し怖くても、操っていくことでカメラもまた心を開いてくれますので。
ぜひ、これからの写真ライフをお楽しみください!