『ニコンF3』といえば、言わずと知れた名機中の名機。
デザインは、イタリアを代表する工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ。鋭い直線と美しい曲線が、完璧なバランスで組み合わされています。
そんなニコンF3を仔細に観察して思うエモいポイントはここ!
ここです。模様じゃないですボタンです。
ここ。ファインダーの脇にちょこんと張りついているイルミネーターボタン。
どうやら開発後期に付け加えられたようなので、おそらく、ジウジアーロのデザインの中には無かった部分だと思われます。
実際に押してみると、「ボタン」と呼ぶにはあまりにも貧弱な感触。
さらには、小さい。上にあるネジの頭とたいして変わらない大きさ。爪の先でければきちんと押せないんです。
押すと、ファインダー内の液晶表示が、緑色の光りで微かに照らされます。
この、主張のあるようなないような、なんとも微妙かつ絶妙な存在感。
ニコンF3のエモいポイントは、間違いなく、このイルミネーターボタン。
異論は認めます。